ドブネズミみたいに美しくなりたい。
こんにちは、今野です。
「ドブネズミみたいに、美しくなりたい」
ブルーハーツのリンダリンダという曲の
一番初めのフレーズです。
「写真には写らない、美しさがあるから・・・」
と、続きます。
見た目の美しさよりも、内面の美しさを大切に思いたい。
そんな、人間愛を感じさせる歌詞になっています。
そして、このリンダリンダの歌詞には
売れるコピーライティングの
重大なヒントが隠されています。
それは、「隠喩(メタファー)」と「ギャップ」を
絶妙に使っているという点です。
まず、日常的にあまり使うわけではないけれど
イメージが固定されていて、インパクトの大きい言葉
「ドブネズミ」
一般的な人の考えでは
ドブネズミ = 汚らしい
です。
しかし、甲本ヒロトさんは
「・・・みたいに、美しくなりたい」
と、隠喩とギャップの連携でつないであります。
この1フレーズで、聴き手は歌詞の世界観に引き込まれます。
そして、次のフレーズで
温かい愛について触れるので
「なんで?」という疑問は瞬時に解決されるのです。
これが、奇抜な例えを使いながらも
誰からも共感を得る文章を書くポイントです。
事実、アリストテレスも、以下のように述べています。
もっとも偉大なのはメタファーの達人である。通常の言葉は既に知っていることしか伝えない。我々が新鮮な何かを得るとすれば、メタファーによってである。
甲本ヒロトさんは、真の美しさとは外見じゃなく内面であると。
それを伝えるために、先のワンフレーズを使っています。
仮に、甲本ヒロトさんが
「人間は外見じゃない!中身だ!」
と、直接的な表現で歌っていたらどうでしょう?
もしかしたら、歴史的名曲・リンダリンダも
ここまで共感される曲にはならなかったかもしれません。
人は、何かを伝える時に
直接的な言葉を使いたがりがちです。
それは、情報を的確に伝えたいから、と考えるからこそです。
しかし、それが情報の受け手に
どのように感じられるかまでを、
しっかりとイメージできている人は多くありません。
「人間は外見じゃない!中身だ!」
確かに、この言葉は正論です。
共感する人も多いと思います。
しかし、
「ドブネズミみたいに美しくなりたい
写真には写らない 美しさがあるから・・・」
こういった方が、
より多くの人の注意をひきつけ、共感を誘うのです。
同じ情報でも、伝え方一つで
興味を持ってくれる人の数も
共感してくれる人の数も格段に違います。
隠喩とギャップのテクニックは
偉大なる表現者になるためには
絶対に身に着けておきたいスキルの1つと言えるでしょう。
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2011年6月3日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:コピーライティング


